ブログを書き始めて半年


あしたから4月です。このブログを始めて半年が経ちました。
大好きなわたしの家、MapleHut にラブレターを書くつもりでブログを始めたら、書きたいことが次から次から出てくることに、わたし自身が驚いています。なんと半年間、ついに一度もMapleHut とそこでの暮らし以外の話題を書くことはありませんでした。
こんな社会性の乏しいブログなのに、たびたびご訪問くださる方がいることにもまた驚きました。
読んでくださっているみなさま、本当にどうもありがとうございます。
MapleHut にようこそおいでくださいました。

Author〝そら〟こと折谷玲子は建築の仕事に就いて15年になりますが、病気をしたこともあり、ここ2年ほどは現場からすっかり遠ざかっていました。隠居のような毎日なのに、これが〝おうち好き〟にはまた楽しかったりして。
隠居暮らしに時間だけはたっぷりありますから、ならばゆっくり暮らしてみる、そして丁寧に住んでみる。それはある意味実験的に、住まいと自分との関わりをひとつひとつ確かめながら暮らしてみました。
そんな中で気付いたこと、発見したこと、考え改めたことなどを書き綴り、myBlog「家育て」を育て続けていきたいと思います。

ブログを始めて半年もたった今頃ではありますが、お付き合いくださっているゲストのみなさまに感謝を申し上げたく、ごあいさつさせていただきます。
ゲストのみなさま、これからもどうぞよろしくお願いいたします。
   
living room
   ブログのプロフィールに使っている、一番好きな MapleHut の写真
   棲みはじめて最初の夏の、朝の一瞬、赤ちゃん Hut が初めて独りで立ち上がり、伸びをしたように見えた
   もう10年も前のことなのに、この時の少しひんやりした空気の肌触りを今でも憶えている
   date:2001/06/2-
    

嫁入り道具を捨てました


前回の記事で、ウォークインクローゼットを紹介しました。
クローゼットといえば衣類など身に着けるものを仕舞う場所ですが、ご覧いただいたようにうちでは衣類以外にもいろいろなモノを仕舞っていて、納戸のような使い方をしています。
住まい全体での主な収納場所は3ヶ所あり、以前紹介した玄関脇の納戸(記事11/01/26)と、2階のウォークインクローゼット、それから階段下を小さいパントリー(食品庫)として使っています。収納を細々と分散させずざっくりとした計画にしたのは、暮らしの変化にも柔軟に対応できるのではと考えたからです。

クローゼットは、一昨年4月、去年6月と二度にわたり、大掛かりに片付けをしました。一度目に捨てられなかったモノが、二度目にはバッサリと捨てることができたり、一度目には気にも留めず放置したモノを、二度目にそれを発見して驚いたこともあります。
一度目と二度目の一年間の間にわたし自身の価値観が変化し、捨てる基準、そして持つ意義が明確になったと感じました。余分なものを取り除くことで、まずわたしの価値観が発掘され、磨き直されたような一年間でした。
モノを持っていることで見失っていたコト、ありすぎるモノに埋もれて輝きを奪われていたコトが、たくさんあったのだと思います。
それからまた一年経ちました。そろそろ取り掛かろうと考えているクローゼットのお片付けプロジェクト第三弾で、今度は自分が何を捨てるのかな。楽しみなような・・・、きっとまた、見ようとしてこなかった己の姿を発見して衝撃を受けるのだろうか・・・。

記憶がだいぶ怪しくなっていて、一度目に何を捨てたのかしっかり憶えていません。違う見方をすればそのとき捨てたものは、大事に持っていたつもりだったのに結局は忘れてしまう程度のモノだった、ということになります。
薄れた記憶の中で印象に残っていることの一つは、「嫁入り道具」です。実家が田舎だったからか、まだそういう時代だったからか、嫁入りにいろいろなモノを持たされました。
わたしたが結婚した時、貯金はほとんど無きに等しいものでした。それまで、今でいうフリーターみたいな暮らしをしていましたからね。一人暮らし×二人分の家財道具を合わせれば今日からでも暮らせる、厚化粧してひらひらの花嫁衣裳なんか着たくないから結婚式もやらない、そんなノリで結婚を決めたわたしに、親は口から泡を噴きそうなぐらい呆れていました。
そして、一人前の嫁入り道具を買い与えられ、世間が納得する結婚式も挙げました。
ありがたいことなのですが、そんな〝親がかり〟は情けなく、心苦しかった。
それに、生活の小道具はひとつひとつ吟味しながら買い揃えようと楽しみにしていたのに、趣味に合わないものも持たされてしまい、ちょっと(かなり?)がっかり。それでも、買い物に連れまわされたことは亡き父との忘れがたい思い出でもあり、捨てることができずに持ち続けていました。

こんな風に、〝思い出〟とか〝人の情〟みたいなコトがくっついているモノは捨てにくいものです。結局そこに、人のコトではなく、自分には見えていない、あるいは見ようとしてこなかった自分のコトが色濃く表れているからなのだと、わたしは思いました。
古い手紙を捨てた時(記事11/01/16)、「それまで手紙を捨てられずにいたのは、それを書いてくれた人たちを大切にしてこなかったことへの後ろめたさ」だったと気付きました。
「嫁入り道具」についていえば、親を大事にしてこなかったというより、それを捨てるか持ち続けるか真剣に自分に問うて、親離れしていない自分に気付きたくなかったから、処分保留にしてきたのだと思います。
捨てたのは座布団です。上客用の八端判の座布団が、新品同様ふかふかのまま7枚もありました。〝気の置けない駄客〟しか来ないわたしたちの暮らしには、全く必要のないモノだったのです。
リサイクルショップに持ち込めば、少しは捨てることへの後ろめたさが軽くなったかもしれないのですが、そのときはその体力もなく、可燃ゴミとして集積所に出しました。
使えるモノを捨ててしまった、モノの命を奪ってしまった、しばらく心が疼いていました。

<追記> 2011/03/29
おしまいの3行、削除しました。
   
  • 2011/03/24/Thu 08:00:00
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  • CATEGORY:家づくり

ウォークインクローゼット


前回の記事に引き続き、ウォークインクローゼットの中を紹介します。
クローゼットは2階の奥にあり、平面図的には奥行が1間(6尺)、横幅が3間半弱(20尺)とウナギの寝床のような形をしています。面積は約6.7畳(11.02㎡)です。
MapleHut が家の形をしたロールケーキだとして(メープルシロップがかかっていたら美味しそう!)、その端っこをひとり分切り分けたような形と思ってください(かえって解りにくい?)。

closet 1
写真は入り口の引き戸を開けた状態です。といってもいつも開けっ放しで、実は閉めたことがありません。開けっ放しでも正面に置いたタンスしか見えず、部屋の延長のようなのであまり気にしていません。(だらしないかな?)
写真右端に白く写っているのは壁ではなく障子戸で、開けると寝室になっています(記事10/12/16の写真)
タンスは背が高く、219㎝あります。その真上にあるオーニングのハイサイドウインドは、タンスが置ける高さを考慮して付けてもらいました。
住まいを新築したりリフォームするときに、このような婚礼ダンスはじゃまがられて処分されることが多いです。場所を取るばかりで、収納効率はあまりよくないからでしょうか。パイプハンガーが、だーっと並んだブティックのようなスタイルが好まれるようです。
わたしがこのタンスを使い続ける理由はふたつ。ひとつは上置きが観音開きの和ダンスになっていること。着物用の収納を別に用意するのはかえって大変で、そのためのスペースがまた必要となります。もうひとつは、「ローコストで家づくりを考えるなら、あるものをどんどん利用すべき」との設計者のアドバイスがあったからです。
タンスを捨ててブティックタイプにしていたら、このように開けっ放しにはできなかったと思うので、大正解だったと思っています。ただ、もう30年近く使っているのでそうとうガタがきていて、もう一回引っ越したら多分ぶっ壊れるでしょう。

今日はまずウォークインクローゼットの全体が把握できるよう、さっと紹介します。詳しくは順々に(そういえば納戸の中も、予告したっきりまだ詳細を紹介していませんでした。順々に)。
クローゼットの中もかなり片付けました(記事10/10/04) (記事10/11/27)。まず一昨年4月が第一弾、昨年6月が第二弾と、段階を追って片付けて、要らないものを捨てました。そろそろ第三弾めをやりたいと思っています。
ですので、お片付けプロジェクトとしてはまだ途上のまま紹介します(なんかもったいぶってますね)。

closet 2.2
クローゼットに入って左側、前回紹介した「帽子掛け」がちらっと見えます。

closet 3.2
布団を背にして反対側を見たところ。ウナギの寝床状態が分かるでしょうか?
さて突然ですが、ここで幾何の問題です。
面積が等しい正方形と長方形があります。それを囲む線はどちらが長いでしょう?正解は長方形ですね。
そう!つまり面積が同じ6.7畳ならば、部屋の形は長ければ長いほうが線、つまり壁面が長くとれ、その分棚などをたくさん並べられるという訳です。収納はすべからく寸法が大事。

closet 4.2
クローゼットに入って右奥のパイプハンガーです。天井の傾斜に合わせて、パイプの高さは3種類あります。

closet 5.2
パイプハンガーの向かい側です。まだ片付け途中なので、じっと見ないでね(^_^;)

closet 6.2
クローゼット側から室内側を見ています。
室内に見えているチェストと籐の椅子は、学生時代から愛用しているご長寿さんです。

ここも納戸と同じように(記事11/01/26)、片付けをするまでは「もう少し広ければよかったな」と思っていました。
クローゼットの中からも、かなりの量のモノを段階を踏みながら捨てました。そして片付けが進んだ今、広さはこれで充分なのだと分かりました。
おもしろいですよね、モノがたくさん溢れているときは不足を覚え、モノが減ったら充足を感じるなんて。
収納スペースがあればある分だけ、要らないモノが増えていくのかもしれません。

お片付けプロジェクト、おもしろい!奥が深い!途中ツライが結果は楽しい!
   

クローゼットの帽子掛け


長野市中をぐるぐる彷徨って、やっと買うことができた帽子掛け(記事11/03/14)と、二階の奥にあるウォークインクローゼットを少し紹介します。

hatpeg 1.2
鏡の左に、白いワイヤーが5連つながっているものが帽子掛けです。
ついでに帽子掛けを掛けている「木のフック」も紹介します。これもお気に入り。

hatpeg 2.2
帽子とマフラーが帽子掛けに掛けられた状態です。
写真正面には押し入れのような棚があり、客用の寝具と、衣類コンテナが仕舞われています。写っていませんが、写真の右手側に箪笥やハンガーパイプが並んでいます。写真左側、クローゼットの外にワークスペースが見えています。
帽子掛け右にある姿見の前に立ち、今日の帽子とマフラーを選ぶのが楽しいの(*^o^*)
帽子掛け左のフックには普段何も掛けずにおき、今日着る洋服をハンガーパイプから外しいったんここに掛け、コーディネートを見たりします。
着た洋服をクローゼットに仕舞う前にも、ここで上着のボタンを留めたり、しばらく汗を飛ばしたりします。
もう一つ、クローゼット入口の鴨居脇にもフックがあります(写真が光っていて見づらいですか?)。190㎝の高さにありますが、ナゼここに必要か?
それは着物を掛けるためです。昨年遅いはしかにかかったように突然、着物熱を発症しました。潜伏期間が数十年にわたり長かったためか重症で、一時はどうなるかと思いました(はははっ)。
着物に関わってみて初めて、クローゼットのハンガーパイプの高さは着物には使えないことを知りました。
ロングコートと同じではダメだったのです。着物にはおはしょりという帯の下あたりで折りたたまれた部分があり、わたしの身長で着物の身丈は、鯨尺四尺四寸(約167㎝)あります。
おもしろい!
だから着物を長押(なげし/高さ約180cm)に掛けていたのか!それにしても、長押が付いているちゃんとした和室がある家も今は少ないです。そういえば妹の家では、カーテンレールに着物が掛けられていました。それでか。
せっかくのお着物に、ちゃんとした居場所を与えてあげたくて、ここに着物のためのフックを付けました。

woodpeg
長いこと、洋服掛け用のフックを探していました。
機能的で便利そうなフックはいくらでもありました。でも、なんかわくわくしなくて買う気になれず・・・たかが洋服掛けにわくわくは要らないかもしれませんが、納得できないものにたった数百円さえも出す気になれず・・・。
雑貨屋さんに置いてあるようなナチュラル系アイアン製のものは、かわいいといえばかわいいのですが、素朴〝風〟がなんかあざとい感じがして迷います。
この「木のフック」をホームセンターの棚に見つけた時は、本当にうれしかったです!木の質感がいい、懲りすぎない形がいい、なによりこの空間によくなじんでいます。
わたしはこの商品を作っているLEC(レック)の大ファンです。こんな風に「あ~これこれ!こういうの欲しかったの!」という商品を作ってくれます。レックさんに拍手!
   

モス グリーン


太陽の光に奇跡を感じます。
日本に四季があるのは、地球の地軸が23.4度傾いているからだと学校で習いました。
これが90度も傾いていたり、はたまたまっすぐだったりしたら、地球はちょっと住みにくかっただろうな。
23.4度という、数字オンチのわたしでも覚えやすい角度に、上手に傾いてくれたものです。

地軸の傾きのおかげで四季折々に太陽の高度が変わり、家の中に差し込む陽の光も変化します。
その光を追えば、地球が太陽の周りを一周する365日かけて一話が完結する物語のよう。
春分が近づき太陽が高くなり、家の中に差し込む光の位置も日に日に動いていきます。
二階の天窓から階段室を抜けリビング北側の壁に、まるでスポットライトのように午後の陽が落ちてきました。
乱反射した光の粒がワイングラスにあたり、しっとりと朝霧に濡れた苔(moss)のように優美に輝いています。

praha glass 2
   プラハの骨董屋で買ったワイングラス
   プラハ城の屋根のスレート瓦も、このグラスに似た優しい女性的なモスグリーン色をしていた
   date:2011/03/12
       
  • 2011/03/14/Mon 08:00:00
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最低最悪と思った日が一転して


<本文の前に追記> ―――――――――――――――――――――――――――――――――――
ブログの記事は早めに書いて予約投稿にしています。今日の記事も先週書きました。
その後、東北・北関東地方の大地震、大津波、長野北部の地震、原発の事故と続く悲惨な災害の状況に衝撃を受けています。災害に直面し恐怖と絶望の中におられる方、身を挺して救助に当たっておられる方にかけられる言葉もなく、祈るばかりです。
もしこれほどの災害が当のわが身にも直接降りかかってきたとき、今日の記事に書いたように「不運」を受け止められるだろうか、自問自答するも自信がありません。
自信がないまま、この記事をリリースします。そうありたいと願うからです。
仙台の由美さん、無事でいてください。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

ある日のことです。それはまるで仏滅と不運と呪いが、列なしてやってきたかのように思ってしまう日でした。
それが一転ラッキーに変わってしまった話です。これもMapleHutのセレンディピティか(記事11/03/10)
話すと長くなります。

その日小布施町に行く用事があり、午前中に家を出ました。出掛けたついでに、何ヵ月も前から気になっていた「帽子掛け」をホームセンターで買って帰ろうと思いました。
用事が終わり小布施橋を渡って長野市街に向かう途中、赤沼のカインズホームに寄りました。(わたしがどれだけぐるぐると彷徨ったか、わかるように地名も書きますね)
カインズホームにはお目当ての「帽子掛け」は置いてありませんでした。
『以前見かけたのはデイツーだったからな、ここにはないんだな。それにしてもお腹がすいた、先にランチにしよう。そうだ!久しぶりにオーガニックレストランの「オレガノカフェ(県町)」に行こう!おいしい玄米ランチプレート、食べたぁーい!』期待して行ったのに、臨時休業でした。
がっくりするワタシ。お腹はもうペコペコで、アタマの中は『旨いもの食べたい、旨いもの食べたい』でいっぱいです。
次に思いついた〝旨いもの〟は「柚香(壇田)」の焼き魚定食!香味野菜がたっぷり乗っていて、あぁ~もうとろけそう。ここからかなり離れているけど、行っちゃおっと。
期待が破裂しそうだったのに、また臨時休業。
仕方ない。柚香は人気があって満席のことが多く、そんなときはその近くの「桂花酒楼」に行くことにしています。今日もそこにしよう『でもここの担担麺、おいしんだよねぇ~』、ところが・・・、ところが・・・、なんとまた臨時休業の看板が!ランチ難民ここに撃沈か。
空腹はすでに限界に達していました。意識は朦朧とし、思考能力は限りなくゼロに近い。
空腹が限界にきて無性にハラが立ってきた私が次に選んだのは、なぜかまたさらに離れた運動公園近くのラーメン屋さん「銀華」です(近くに夢庵も大戸屋も、ケンタッキー・フライド・チキンもあったのに)。もう銀華がやっていなかったら車で突っ込んでやる!自分の不運にみんな巻き込んでやる!
わたしの殺気に恐れをなしたか、銀華はちゃんとやっていました。昔ながらの素朴な味わいの中華そばに、ようやくお腹も気持ちもおさまり、犯罪者にならずに済んで、ほっとしました。
しかし・・・なんていう日なんだ、今日は。
『こんな日はおとなしく家にいるに限る、もう帰ろう。でも・・・何ヵ月も悩んでやっと買うことを決めた「帽子掛け」、欲しいなぁ~。デイツーに寄ってから帰ろう、帰り道だし』と、デイツー徳間店に寄りました。
探す「帽子掛け」は、ここにもありませんでした。前にこの店で見たような気がするのに・・・運も力も尽き果てました。
もうこうなったら意地で、最後にもう1軒だけ寄ってみることにし、デイツー北長野通り店に行きました。

やっと、やっっと見つけました。「え~ん帽子掛けちゃん、やっと会えたね、はやく一緒におうちに帰ろう」
なんだか不思議な達成感にうっとりと浸りながら、あてもなくぼんやりと店内を歩いていると、そこでバッタリ、暖房設備工事の職人さんであるシンジョーさんに会ったのです!

ラッキーはここからです。

昨年パネルヒーター(暖房設備)の修理をしました。8月にその不具合を見つけ、修理をお願いしなければいけないのだけれど、新築時に工事をしてくれた建設会社はもうありません。
「頼もしい暖房、パネルヒーター(記事10/11/03)」に書きましたが、うちのパネルヒーターは考えあって規定外の施工をしています。ですから修理もやりにくいことを、わたしはわかっています。
シンジョーさんに修理をお願いしたいのだけれど、他人がやった工事の尻拭いは嫌だろうな。責任感があればあるほど、中途半端な仕事はきっと断ってくるだろうな。電話しようかしまいか、もう2週間近く逡巡していました。
それなのに、それなのに、むこうからこちらにやってきてくれるとは!
直接頼まれれば無下に断るわけにいかず、シンジョーさんは渋々ながら修理を引き受けてくれました。
「あー、なんで今日この店に来ちゃったかな、ついてねぇなぁー」 『ご愁傷様です』
「やだなー、今朝の星占い、良くなかったんだよ、これかぁー」 『痛み入ります』

かくして、最低最悪の日は、なんともラッキーな日に一転しました(代わりにシンジョーさんが・・・)。
それはまるで〝なにか〟に導かれ、シンジョーさんのラインに接近するための、わたしの彷徨だったかのようです。

この日以来、わたしは「不運」というものを信用しなくなりました。
「不運」、「失敗」、「アンラッキー」、「ハズレ」、「紛失」、「置いてけぼり」と、次々と暗黒カードをめくろうと、その次はなにが出るのだろう、「地獄」か「天国」かと、楽しみは続きます。
全部のカードをめくり終わり、結局最悪のままその日を終えようとも、次に何が起こるのか好奇心に瞳をらんらんと輝かせて生きた一日は、とても素敵な一日ではなかったか、と思います。
   
虎視らん!らん!とMapleHutのセレンディピティはつづく、お楽しみに!
    
  • 2011/03/10/Thu 10:00:00
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セレンディピティ


「〝なにか〟がわたしを助けてくれた」、そう感じることが時々起ります。
それは、たとえば寸劇風に書いたらこんな感じで予告なくやってきます。

駅のプラットホームで電車を待っているワタシ。真剣な顔をしたり、ニヤついたり、考え事に熱中している。
『こんなのがあったらいいな、どこに行けば手に入るだろうか』 うっとり
『こんな風だったら便利だろうな、どうやってつくろう』 シンケン
『こんな感じでうまくできちゃったりなんかして、ワタシってやる~!』 むふふ
とそこに、電車が入線してきた。空想から現実に戻り、慌てて電車に乗り込むワタシ。
慌てて乗ってから気が付いた、「あれっ?この電車でいいんだっけ?考え事に熱中してちゃんと確かめないで乗っちゃった(あせっ)!!」
とそのとき車内にアナウンスが流れる。
「この電車は臨時列車でぇーす。次の駅が終着駅となってまぁーす。」
仕方なし次の駅に降り立ってみると、そこが「ワタシの、本当は行きたかった場所、探しているものがある場所」だった。
めでたしめでたし。

凡庸な台本で失礼しました。
片持ちのスキーバイスを見つけたことも(記事11/03/03)、このような状況だったかと思います。
MapleHutが建つこの土地を見つけた時もそうでした(記事10/10/02)
1998年秋、二人は不動産の情報誌やら新聞広告やらを片手に、売出し中の土地を物色して飯綱高原をうろうろしていました。飯綱高原に家を作ろうと思い立ったのは、その夏のことです。それから週末になるたび、二人はドライブがてら土地探しに明け暮れていたのでした。
周辺の環境、土地の雰囲気、広さ、なにより二人の手が届く価格かどうか、そう簡単には気持ちにぴったりとする土地に出会えません。雪で覆われてしまう前に決めたかったので、今週あたりで見つからなかったらまた来年にしよう、今年の土地探しはこれが最後と決めて見に行った物件も、残念ながら決定打にかけるものでした。
とてもがっかりしましたが、諦めました。相性の合う土地を見つけることは大事ですから。早く飯綱で暮らしたいのに。
後ろ髪を引かれつつ、最後と思ったその土地を後にしたのでした。

秋の早い夕暮れが迫ってきます。広い通りに出る近道だろうと見当をつけて入った先は行き止まりでした。
土地を探してエリア内をさんざん走ったのに、こんな道もあったんだねと、来た道をバックで少し引き返しながら道端に目をやると、暗くなり始めた森の中に「売土地」の立て看板が見えたような気がしました。
夕暮れ時にもうこれ以上道に迷いたくなかったので、それを確認することなく家路を急ぎました。「売土地」はほとんど調べつくしてあります。あったとしても、価格が見合わなくて候補から外したものだと思います。

forest
   シラカバやコナラが育つ敷地は、東南に向かって緩く傾斜していた
   一番低いところから敷地のようすを見上げると、葉を落とした森の向こうに飯縄山の稜線が見えた
   ここから振り返ると、遠く菅平や根子岳の山頂が望める
   date:1998/11/10

家に帰ってから立て看板が気になって気になって、なんだか胸がざわざわします。思い出すと、静かな雑木林の雰囲気が良かったな。
不動産の情報誌を確認したら、やはりとても手が出ない価格でその土地は売られていました。
運転していたyooは看板を見なかったようです。「なんか気になるー、お願い、見るだけだから、買うって言わないから、見るだけ見たら諦めるから」。yooを説得して次の週末、本当にこれが最後と言って、気になったその土地を見に行ったのでした。
それが愛しのMapleとの出会いです。ゆったりとした土地の雰囲気に、二人は一目惚れしてしまいました。

長野オリンピックが開催された時、長野市一帯土地の価格が急騰しました。その物件が高かったのは、高騰した時の地価のままで売り出されていたからでした。だめもとで当時の地価を基にyooが交渉し、私たちが買える値段まで下げてもらいました。
売値が高かったのは、今日わたしたちがここを見つけるまで売れ残っていてくれるためだったと思い、すごいがんばった。

「セレンディピティ」、それは、「偶然は誰にでも起こりうる、そこから幸運を〝発見する能力〟」を指す言葉だそうです。
科学者たちはこのセレンディピティを大切にしているといいます。研究に研究を重ねても求める結果が表れてこない、しかし諦めないで試行錯誤を続けた時に、ふとした〝失敗〟や〝偶然〟がきっかけで偉大な新発見がなされたというエピソードは数多く存在します。

長年の願いだった家づくりがまた1年足踏みしてしまう、意気消沈しながら近道を探し道に迷いました。そうして出会ったのがこの土地です。
MapleHutに起こったセレンディピティ、今後もご紹介します。楽しいですよ!

maple
   敷地のほぼ中央に、のびのびと幹を広げていたMaple(イタヤカエデ)
   date:1998/11/10
   

ノイジーレイ


休日の遅い朝、顔を洗う。
冬の低い日差しが、H²Oをクリスタルに変容させた。
平凡な日常の風景の中に、こっそりと異界への入り口が開く光のマジック。

aqua
   冬、10時半ごろから太陽の光が洗面ボウルに落ちます
   夏は日が高くなるので、光は屋根の庇にさえぎられてここまで届きません
   date:2011/02/19
   

お道具:スキーワクシングギア


スキーワクシングのお道具たちを紹介します(記事11/03/01)

ski wax 15
写真手前右から
ガムストーン : エッジの錆落としに使う研磨剤(表面に付いた浅い錆用、深い錆は専用のファイルで研磨する)
スクレーパー : 滑走面のワックスを剥がす(こんなもの下敷きでもいいような気がするでしょうが、均一に剥がすためにはコレがいるのです)
コンビブラシ(ブラスとナイロン) : ストラクチャーに残ったワックスを掻き落とす(ブラシは結構値段が張るので、わたしは安価なコンビを使っていますが、ブラシ面が小さいので作業には時間がかかってしまいます。早く確実に作業するためにはやはり別々のほうがいいし、ブラス、ナイロン、の他に獣毛のブラシも欲しいところ。選手のようにレースのたびに2、3セットのスキーをワクシングするわけではないので、まあいいか・・・。もっと滑れるようになったら、お手入れ道具も格上げしたいです)
フィニッシュマット : ブラシで掻き落としたワックス屑を拭き取る
スキーワックス : 雪面の温度によって使い分ける(今回使ったイエローワックスは0℃~-4℃用)
写真奥右から
ワクシングアイロン : ワックスを溶かし滑走面に延ばし広げる(わたしが使っているのはスキー専用のものではなく、価格が安い家庭用の小さいやつを使っています。アイロン面の保護塗装を、サンドペーパーで落としてあります)
ワクシングペーパー : アイロンの熱から滑走面を保護するとともに、溶けたワックスをペーパーに染み込ませることで、薄く均一に広げられる(ペーパーに染み込んだワックスを見ると、滑走面の汚れ具合が分かる。激しく汚れていれば、汚れと一緒にワックスをいったん全部剥がし、再度ワックスをかける)

※スクレーパーはホルメンコール、ブラシはスティープ、ワックスはトコと、メーカーばらんばらんです。こだわりの諸兄がご覧になったら「なんでや?」という感じでしょう。

ski wax 14
スキーバイス : スキー板を固定する台(このような片持ちタイプのバイスは、とても珍しいそうです)
棚下にコンセント : ワクシングアイロン用(棚の下は缶やビンなど資源ごみの指定席です。撮影するためどけました)

納戸の棚を作る時、作業台を兼ねられる高さに設定し作ってもらいました。「ナイスアイデア!」と思っていたのですが、その時はバイスというものがどんな形状をしているかよく解っていませんでした。一般的なバイスは、台の上に立ち上がる形状をしています(肩に荷物を担ぐときの腕の形)。わざわざ安定の悪い片持ちにする必要がないからです。しかしそれだと、ここでは棚の柱が邪魔をしてスキーをセットできません。
わたしはバイスについて事前によく調べもせず何にも考えないでスポーツショップに行き、お店にたった一つ残っていたコレを、またなんの疑問もなく買ってきたのでした。
そして棚の縁を角材を使って自分で延長し、写真のようにバイスをセットしました。
スキーコーチたけさんがこれを見て、「こんな片持ちのバイスもあるんだ、どこで見つけた?」といって、〝ふつう〟のバイスがどんな形状なのか教えてくれました。
なにかがわたしを助けてくれたみたいです。
   
  • 2011/03/01/Tue 15:30:00
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ワクシングルーム


以前、納戸をユーティリティー(家事室)として使っている様子を紹介しました(記事11/01/31)
今回は、スキーのワクシングルームとして使っている様子を紹介します。
納戸の収納棚をワクシングの作業台として使えるように、初めから棚の高さを指定して大工さんに作ってもらってあり、ワックスアイロン用のコンセントだって忘れずに棚の下に仕込んであります。こんなところになんでコンセントがいるの?と聞かれましたが・・・こういうわけだったのさ。
その作戦は良かったのですが、片付ける前は(記事11/01/26)ちょっと窮屈な思いをしながらのワクシングでした。
納戸をすっかり片付けたおかげで、ワクシングという作業が、シゴトではなく楽しいレジャーになりました。
好きなことを思い切り楽しむ場所が住まいの中にあるって、いいです。

ski wax 0
エッジに錆があればガムストーンで落とす(グレー部分が研磨用の中目、クリーム色部分が仕上げ用の細目)
ストーンは水平にあてて、エッジの角を丸めてしまわないよう注意

ski wax 1
ぶれないようにあて木をし、スクレーパーをサンドペーパーで研ぐ
スクレーパーのエッジをきちんと立てれば、ワックスをしっかり均一に落とせる

ski wax 2
古いワックスをスクレーパーですっかり落とす
全ての作業は、必ずトップからテールに向かってすること

ski wax 3
ストラクチャー(滑走面に刻まれた細かい溝)に残ったワックスをブラシ(ブラス)で落とす

ski wax 4
表面に付いたワックス屑を、フィニッシュマットで拭き取る

ski wax 5
ホットワックスをアイロンで溶かしながら滑走面にたらす

ski wax 6
アイロンでさっとなでる感じで、粒状にたれたワックスの頭をつぶす

ski wax 7
アイロンでワックスを均一に滑走面に延ばす
滑走面をアイロンの熱から保護するため、ワクシングペーパーをあてる

ski wax 8
ワックスがまだ柔らかいうちに、エッジに付いたワックスを落とす
そのまま1時間以上放置して、ワックスをしっかり冷やし固める

ski wax 9
ワックスをスクレーパーで剥がす
剥がしたワックスは床に置いた段ボール箱へ
※競技に出るときはスタート直前にブラシ(ナイロン)がけし、フィニッシュマットで拭き上げ、完全にワックスを落とす

ski wax 10
後片付け
まず、床に落ちたワックスを掃きとる(ワックスを踏むと、土間がつるつるになって危ないからすぐにやる)

ski wax 11
作業台のワックスを掃きとる

ski wax 12
スクレーパーに付いたワックスを落とす

ski wax 13
ワクシングのお道具たちが、指定席に戻りました
おつかれさまでした!次に使うまでお休みくださいませ

わたしは滑りに、行ってきま~す!
ワクシングルーム(納戸)の勝手口から裏の林を抜けると、このまま飯綱高原スキー場のゲレンデに出られます(^-^)v

ski 2
   date:2011/02/19
      
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